Terminal_Legsムカデ写真2020環境部門


総評

Terminal_Legs奇蟲写真2020環境写真部門にご応募頂き、誠にありがとうございました。

非常に多くの種類の虫をみることができて眼福でした。

環境を含めると、さらに魅力が強まって感じられる奇蟲は多いと思います。


本年はコロナ情勢により、野外活動を自粛された方も相当に多かったように見受けられます。

現地に潜ったような没入感を是非お楽しみください。


それでは、今回の結果を発表いたします。


ムカデ部門

金賞

『水辺の竜』2019年4月30日 沖縄本島北部"やんばる"

ヤンバルオオムカデ(仮称) Scolopendra sp.

ヤンバルオオムカデと呼ばれている、オオムカデ科(Scolopendra)に属する国内最大級のムカデ。半水棲と言われており、水中を泳ぐ事が出来る。泳ぐ様は、天翔ける竜を彷彿とさせる。

一枚でどの様な環境に生息しているかを表現するため、背景の水飛沫と流れる水の様子、透明感のある青々としたコケをメインの被写体であるヤンバルオオムカデと共に写し込みました。

-まさ


Terminal Legs コメント

やんばるの風景と共にヤンバルオオムカデが写し込まれており、圧巻の一言です。

このムカデの棲息地には無数の沢があり、水辺の棲息環境と合わせて印象的でした。

現地の雰囲気がありありと伝わってきた素晴らしい作品です。


銀賞


『潜脚』2020年3月 沖縄県 オオムカデ Scolopendra sp.

南西諸島に生息するオオムカデの1種。半水棲とされており、沢底を歩き、泳ぐ姿なども見受けられる。

夜間、亜生体が沢を徘徊しているところを撮影させていただきました。

-佑爺


Terminal Legs コメント

こちらも南西諸島の未記載種、発見した瞬間の写真でしょうか。

濡れた地面と落ち葉から、雰囲気がとても伝わってきます。

生態をとらえた非常に貴重な写真です。


銅賞

『琉球弧の龍』2020年10月30日 沖縄県 オオムカデ Scolopendra subspinipes

主に南西諸島に生息する大型のムカデ。遭遇頻度は高い。南西諸島の個体は島ごとに体色に差がみられるようで、沖縄本島の個体は画像のように歩肢が黄色味を帯びる。しばしば学名が他の種と混同されることがある。

フィールドを散策中、真横の樹上で発見。ムカデは落ち葉の下や水場付近の石の下など、地表面に生息するものと思い込んでいたので樹上での遭遇は驚いた。同行者の監視の下、超至近距離での撮影を敢行。咬傷対策を講じた上での撮影であったものの、突然飛びついて噛んでくることもあるようだ。


Terminal Legs コメント

こちらも臨場感が素晴らしい写真です!

目の高さで見つけやすいためかもしれませんが、樹上環境で発見されることも実は多く、これはその瞬間の風景ですね。

ムカデの意外な活動範囲の広さが伝わってきます。


素晴らしい作品をありがとうございました。

応募作品はまだまだたくさんありましたので、

是非他の作品もご覧になってください。

ムカデの新しい一面に出会えるかもしれません。


次回はポートレート部門の募集をする予定です。

今後とも作品のご応募お待ちしております。


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