リュウジンオオムカデ 種の保存法に基づく緊急指定種に指定
リュウジンオオムカデ Scolopendra alcyona が種の保存法に基づく緊急指定種に指定されました。
緊急指定種に指定されると、個体の捕獲・殺傷、譲渡し、輸出入、陳列などが原則禁止となります。
期間は公示の2日後である2021年7月1日より最長3年間。
これまで、緊急指定種に指定された種は、
ワシミミズク、イリオモテボタル、クメジマボタル、タカネルリクワガタ、ケラマトカゲモドキの5種。
その後、ワシミミズク、ケラマトカゲモドキは国内希少野生動植物種に指定、
イリオモテボタル、クメジマボタル、タカネルリクワガタは、
指定後の調査により国内希少野生動植物種への指定は不要と判断されました。
種の保存法の罰則は重く、下記となります。
個人の場合:5年以下の懲役または500万円以下の罰金
法人の場合:1億円以下の罰金
ネットオークション等での出品、取引も違法となりますので十分注意してください。
こうなる前に安定的に国内繁殖個体を流通できなかったことに、力不足を痛感しております。
国内繁殖を成功させ、ある程度安価に販売することで、
野外採集の必要をなくすことが出来れば状況は変わっていたかも知れません。
緊急指定種は過去、解除された例もあり
今後の調査によってはリュウジンオオムカデもその可能性は残されていると言えます。
ただし、本種の場合は取引が活発で
多くの個体が販売されていた実例、さらには輸出されてきた経緯もあるため、
指定解除となれば、再度、乱獲される可能性が高いと言えるでしょう。
今回、同時にルリゴキブリ2種についても緊急指定がなされており
人気種になるであろう新種に対する採集規制がかかっています。
改めてモラルやマナー、節度を持った採集、販売、飼育が必要です。
販売者という立場であるため、まったく説得力がない点は申し訳ございません。
今後は基本的には観察等にとどめて、見守っていきましょう。
参考
環境省 種の保存法に基づく緊急指定種の指定について 2021年6月29日発表
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号)抄
(緊急指定種)
種の保存法第5条
A new amphibious species of the genus Scolopendra Linnaeus, 1758 (Scolopendromorpha, Scolopendridae) from the Ryukyu Archipelago and Taiwan
SHO TSUKAMOTO, SHIMPEI F. HIRUTA, KATSUYUKI EGUCHI, JHIH-RONG LIAO, SATOSHI SHIMANO
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